地域資源情報

18 寺 社

神社のうち諏訪信仰によるものが新潟・長野の両県で約半数であり、このエリア内では上越地方に比較的多く存在します。また、山神信仰の神社数(十二社を含む)は新潟県が1位、長野県が2位であり、特にこのエリアに密集しています。
寺院では、日本最古とされる仏像を祀る善光寺が立地するほか、浄土真宗が多い上越地方、曹洞宗が多い長野地方、本山修験宗が多い魚沼地方など多様な分布をみせています。

更新日:2022年4月21日

この地域ならではの特徴ってどんなこと?

● 神社

■諏訪信仰(諏訪神社・諏訪社)
  • 古くから風と水を祭る竜神の信仰、農業の守護神、海の守り神などがあり、武家の守護神ともなった。
  • 新潟県は888社で全国1位、長野県は320社で全国2位であり、両県が突出している。
  • 上越市や妙高市で特に多く、市内の4分の1を占める。魚沼・北信地方も全国平均よりは多い。
■白山信仰(白山神社など)
  • 北陸・甲信越や東海道に集中的に分布する中、新潟県内の数は188社で全国4位。
  • 糸魚川市では市内の1割を超える。
■伊勢信仰(神明社など)
  • 新潟県は725社で全国1位。南魚沼では約2割、上越、妙高でも1割5分を占める。
■山神信仰(十二神社・十二社・山神神社など)
  • 全国に1,493社ある中で、新潟県が424社と飛び抜けて多く、次いで長野県が71社。
  • 上越、魚沼、長野県北部に集中し、特に十日町・津南では4割強を占める。

※神社数は、全国で20社以上ある神社名称を抽出して集計しているため、実際にはさらに数や比率が大きくなる可能性がある。

● 寺院

■本山修験宗
  • もともとは天台系の本山派修験である。
  • 全国でも新潟県に最も多く、特に魚沼に集中的に分布、南魚沼・湯沢では約3割を占める。
■曹洞宗
  • 天台・真言などの密教系が衰退後に広まる。長野県内では最も多い宗派で県内の4割弱を占める。下高井郡では過半数、上水内郡、中野市、飯山市でも約4割を占める。
  • 新潟県内では2番目に多い宗派で県内の約3割を占める。十日町・津南では過半数を占める。
■浄土真宗
  • 新潟県では最も多い宗派で県内の4割強を占める。特に妙高市では9割以上上越・糸魚川市も約3分の2を占める
  • 長野県内では4番目に多い宗派で県内全体、中野市、長野市では1割強。長野県内では水内・高井郡に集中し、各地域では約4割を占める。
■善光寺
  • 日本最古といわれる仏像を祀り、いずれの宗派にも属さず、男女平等の救済を説く寺院。
  • 江戸時代後期には、伊勢神宮や西国三十三所札所などとともに、遠隔地から参詣者が訪れる全国有数の神社仏閣の一つとされる。
【信越県境付近の信仰・宗派の分布】

出所)神社本庁「平成「祭」データ」および「全国寺院大鑑」をもとに作成