地域資源情報

15 温 泉

これらの特徴はどのようにして生まれたの?

● 火山の多い地形など

  • 火山の多さから、温泉資源には比較的恵まれた。
  • 松之山温泉のように、1,000万年前の地層中に閉じ込められた海水が圧力を受けて温泉となったものもある。

● 首都圏からの近さと鉄道の整備 

  • 首都圏から比較的近い位置にあり、比較的早期に鉄道が開通したことから、古くから多くの宿泊客を集めてきた。

● スキー場の整備

  • 豪雪地帯にある温泉旅館は冬季が閑散期となるため、旅館経営者などが中心となってスキー場を整備し、誘客に努めた。

● 自治体や民間企業による温泉開発

  • 歴史ある温泉地に加え、地域活性化や住民福祉向上などの一環として各市町村により整備された温泉施設や、民間企業による日帰り温泉施設(一部宿泊施設あり)も増加した。

● 魅力的な景観の創出

  • 渋温泉のように歴史的風情ある温泉街や、野沢温泉のように多くの外湯を持つ情緒ある温泉街など、個性的で魅力的な景観や空間を生み出した。

 

これらの特徴は地域に何をもたらしたの?

● スキー場の整備

  • スキー場を整備し、誘客に努めた結果、温泉のあるスキー場、あるいはスキー場のある温泉という相乗効果を生み出し、誘客に貢献した。

● リゾート地の発達

  • 妙高高原(赤倉)と志賀高原は、スキー場の存在と相まって大正期の「国際リゾート地」に選定された。
  • 湯沢町は、1982年の上越新幹線開業によって首都圏からの利便性が大幅に向上したことと相まって、リゾートマンションの建設が進み、「東京都湯沢町」とも形容された。温泉付きのものも多い。

● 特産品の販売促進

  • 温泉を訪れる人の多さは、土産物の販売促進にもつながった。一例として、りんごなどの果物やその加工品、野沢菜、蕎麦などが挙げられる。
  • 温泉旅館での料理に地元の農産物が利用されることによって、地産地消にも貢献している。

● 文化人の訪問とその足跡

  • 温泉の存在と高原地帯にあることが相まって、明治期から避暑地・温泉地として注目され、多くの文化人が訪れた。
    一例として、赤倉温泉を訪れた岡倉天心、野沢温泉を訪れた岡本太郎、越後湯沢温泉を舞台に「雪国」を執筆した川端康成などが挙げられる。現在も彼らが訪れた足跡とともに語り継がれている。

● 魅力的な景観の創出

  • それらの空間自体が魅力となって観光客をひきつける側面もある。
  • 近年では地獄谷温泉に入浴する猿(いわゆるスノーモンキー)を目当てに外国人が訪れるなど、見栄えする写真で注目を集める温泉地もある。

 

温泉の魅力と課題

< 後日掲載します。しばしお待ちください。 >