地域資源情報

02 気 候

その他の参考情報

特徴の補足説明

a1‐1 雪(年最深積雪)

「積雪の深さ」とは自然に降り積もって地面を覆う雪などの固形降水の深さであり、ここでの「最深積雪」とは、積雪深の値の中で最大の値をさす。
高田は、気象台等のある都市の中で日本記録をもつが、積雪の多い年と少ない年の差が大きいという特徴もある。過去20年間の年最深積雪を見ると、201㎝以上の年が1回ある一方、50㎝以下の年も3回あり、この多様な傾向は最深積雪ベスト10の気象台等の中では最も顕著といえる。このことは、積雪の多い地域の中では温暖な地域に属することが一因といえる。【下図】
なお、積雪は時間とともに重みで沈んだり解けたりするため、積雪量と降雪量の値には差が生じる。

【年最深積雪の分布(1997−2016)】
(最深積雪雪国内ベスト10の気象台等)

出所)気象庁ホームページをもとに作成

【国内の最深積雪ランキング】
(気象台等およびアメダス)

備考)期間は気象庁の統計開始時点から2018年3月9日まで。
]印は、資料不足値のため、通常は上位の統計に用いないが、その値以上であることが確実とされるもの。
出所)気象庁ホームページをもとに作成

‐ 人の住むところでの日本記録 ‐
気象庁の公式記録ではないが、記録として資料に記載が残っているものの中では最深とされている。

‐ 旧国鉄の日本記録 ‐
現地にも標柱が立っている。

a1‐2 雪(1日降雪量)

妙高市は、一日降雪量世界一のまち「Blue Snow White Myoko」として紹介している。

このほか年間降雪量では、気象台等のある都市の中で最も多いのが青森市であることから、同市が日本一(世界一)の豪雪都市と表現される場合もある。
このように、雪の多さを表す統計データ(年降雪量、1日降雪量、最深積雪など)、期間の捉え方(平年値か最大・最小値か)、対象地域(気象台等、アメダス、旧国鉄観測地点など)は様々であり、その設定方法によって豪雪の意味合いが微妙に変わってくることに留意したい。

参考 平年値について
「平年値」は、その時々の気象(気温、降水量、日照時間等)や天候(冷夏、暖冬、少雨、多雨等)を評価する基準及びその地点の気候を表す値として用いられている。 西暦年の1の位が1の年から続く 30 年間の平均値をもって平年値とし、10 年ごとに更新している。
現在は1981~2010 年の観測値による値を使用しているが、2021年以降の平年値は、1991~2020年の値をもとに集計されるため、各種値は変更され、ランキングも変わる可能性がある。

a2 雨・雪(年降水量・年間降水日数)

年降水量の平年値は【下表】のとおり。
1㎜以上の降水日数の平年値でみると、上越市高田は全国1位の190.5日である。【下表】

【国内の降水日数ランキング】
(気象台等157か所の平年値)

出所)気象庁ホームページをもとに作成

【国内の年降水量ランキング】
(気象台等157か所の平年値)

出所)気象庁ホームページをもとに作成

a3 日照(年間日照時間)

【年間日照時間の分布】
(国内気象台等156か所)

備考)2017年に阿蘇山での気象観測が終了したため平年値に比べて観測地点が1か所少ない(気温も同様)。
出所)気象庁ホームページをもとに作成

a4 気温差(夏季1日の気温差・年間の気温差)

– 夏季1日の気温差 ‐
1日の気温差については、気象庁で正式に公表している数字はないことから、日最高気温の平年値から日最低気温の平年値を引いたものを気温差として表現した。
一般的には「日較差」と表現する場合もあるが、気象庁では「気温の1日の変動幅。最高気温と最低気温の差」などと言い換えることが推奨されているため、ここでは使用しない。

【7月における1日の気温差の分布】
(国内気象台等156か所)

出所)気象庁ホームページをもとに作成

– 年間の気温差 ‐
1年間の気温差については、気象庁で正式に公表している数字はないことから、気温の平年値のうち最も高い月から最も低い月を引いたものを気温差として表現した。
一般的には「年較差」と表現する場合もあるが、気象庁では「気温の年の変動幅。最高気温と最低気温の差」などと言い換えることが推奨されているため、ここでは使用しない。

【年間の気温差の分布】
(国内気象台等156か所)

備考)平年値における最高気温月から最低気温を差し引いたものを気温差としている。
出所)気象庁ホームページをもとに作成

特徴の成り立ちと影響の補足説明

b1 雪が降る仕組み(暖流の流れる日本海と山脈の存在)

降雪の要因として、シベリアの平原、日本海を流れる暖流(対馬海流)、山脈の存在などを挙げるのは通説となっている。
特に、雪国の中でも特にこの付近に雪が多い理由として、日本海海上の通過距離が長いことについて挙げる見方は一定数あるが、はっきりしていないとの見方もあるようである。

参考文献・サイト

※特に参考とした文献には●を付しました。

●気象庁ホームページ
・上越市の気象編集委員会(1979):上越市の気象、上越科学教育研究室
・斉木昭(2000):上越地方の気象、アルゴス
・宮澤清治(2000):上越地方の気象によせて、上越地方の気象
・市川健夫(1980):雪国文化誌、日本放送出版協会、14頁
・市川正夫(2018):信州学 長野と松本のなぜ?、信州教育出版社

更新履歴

  • 2022年6月7日 「その他の参考情報」を追加しました。
  • 2022年4月21日 ページを公開しました。